渋谷区の不動産会社 ベスト・オブ・ラック株式会社 小栁 憲一です。
本日はご売却活動のなかで実際に起こった事例についてお知らせいたします。
タイトルのとおり
『指値の是非と営業マンの誘導と社風』
についてです。
弊社にて売主様と媒介契約と取り交わしご売却活動をはじめたとある物件
その売却活動をはじめてまもなくそのエリアでは知名度のある不動産会社
の営業の方より内見依頼のご相談をお預かりします。
『こちらの物件は私のお客様がきっとお気に召されます。内見前ですが
指値の余地はありますでしょうか?』
とのご相談です。
直感ですが 若干不穏な印象です。
私からは
『指値の余地はありません。売主様と協議し適正な価格と認識しております。
お客様がきっとお気に召されると自信があるのならまずはご覧になって
みてはいかがですか。そのうえでのご判断がよろしいかと思います。』
と伝えます。
(そもそも売主様も私も売れない金額と思っておりません。)
その後内見を経て営業の方より予想通り
『やはり指値は入れたいとのことで条件付きの購入申込書をいただきました。
資金計画も間違いないので売主様にご相談をお願いします。』
とのこと。
売主様の回答は案の定 NO です。
そのやり取りをしている最中に 別の不動産会社の営業の方より内見のご相談
をお預かりします。
内見を経て
『購入申込書をお預かりしました。直近でほかの物件でローンの事前審査は
承認が出ているので問題はないものと思われますが、念のためこちらの物件
でもローンの事前審査をはじめます。』
とのこと。
こちらの購入申込は売主様のご要望のとおりのご金額 ご決済の時期です。
私は当然
『こちらのお客様ですすめてまいりましょう。』
と売主様にご報告します。
売主様のご同意をいただきご契約を取り交わす前にもう一方の指値を入れて
購入したいとのお話をお預かりした営業の方に経過をご説明しお断りします。
すると担当する営業の方より
『指値があるとはいえ こちらのお客様の意思表示の方が早かった。
だからそのお客様を一番手と考えてほしい。
これは不動産仲介の常識です。』
とのお話し。
確かに申込のお客様の順位付けとして 一番手 二番手以降 という考えはあります。
が不動産仲介の世界の常識ではありません。
仮にあるとするなら その会社の社内ルール のようなものならあるのかもしれません
想像ですが...
さらに
『購入できないとなるとお客様はきっととても残念に思うと思います。』
とのご意見。
それは残念ですねとしか言えません。
その後 売主様のご要望のご金額 ご決済の条件で購入したいとの申し入れのあった
お客様の資金計画の裏付けもとれたのでご契約 ご決済と滞りなく完了です。
さて 僭越ながら私の感じた契約に至らなかった営業の方の課題は2つです。
ひとつは
お客様のお考えも千差万別。一概には言えませんが 指値を前提に購入申込をしたい
とのご意志のお客様を 指値なしでも購入したい と説得する作業ができなかったのか。
購入の機会を失ったお客様が残念に感じると思うのなら それは営業の方の誘導が
間違っていたのではないか。
という点と
もうひとつは
お客様との商談の過程で 購入物件に指値をいれて取り纏めすることが その営業
の方の存在意義に直結する社風 意図があったのではないか。
という点です。
前者は 指値の是非と誘導のミスと思います。
私ならそのお客様が欲しいと思うなら
『この金額で良いのではないですか?』
と説得を試みます。
後者は 社風 や 営業の方の考え が お客様のお考えよりも優先となっている
のではないか
もう少し広く捉えると その不動産会社にご売却の依頼をなさっている
お客様のお考えは、同様に 指値を受けて売却する社風が優先となっている
のではないか という点です。
(もちろん売主様のお考え 物件によってはあらかじめ指値を想定し金額の幅を
上乗せして売却活動をスタートするケースもあります。
がすべてがそうではありません。)
率直なところ私日々の業務のなかでこうした場面にちょくちょく出くわします。
みなさまがご所有の大切な不動産のご売却
『指値を当然とする社風の不動産会社』
と
『指値を当然としない売主様のご意向ありきの弊社』
ご売却を依頼なさるならどちらを選ばれますか??
みなさまのご検討のお役に立てば幸いです。
ベスト・オブ・ラック株式会社
小栁 憲一
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